高断熱浴槽とは?メリット・デメリットやおすすめのメーカー、補助金についても解説
「お湯がすぐに冷めてしまう」「追い焚きで光熱費がかさんでいる」とお悩みの場合も、高断熱浴槽に交換することで、より快適なバスタイムを実現できます。
そこで本記事では、埼玉県のリフォーム会社「ハウスリンク」が、高断熱浴槽とは何か解説するとともに、メリット・デメリットやおすすめのメーカーも紹介するので、ぜひ最後までごらんください。
コラムのポイント
- 高断熱浴槽は、高い保温性能により追い焚き回数を減らせるため、光熱費の削減と家計への負担軽減につながります。
- 高断熱浴槽に交換するだけでなく、窓や壁など浴室全体の断熱リフォームを組み合わせることで効果を最大化しましょう。
- 「みらいエコ住宅2026事業」などの補助金制度を活用すれば、リフォーム費用を抑えられる可能性があります。
Contents
高断熱浴槽とは
高断熱浴槽とは、浴槽の周囲を断熱材で覆い、保温性能を高めた浴槽です。
JIS(日本産業規格)により、「40℃のお湯を10℃の環境で4時間放置した際に、湯温低下が2.5℃以内」という厳しい基準が設けられており、性能試験をクリアした製品のみ「高断熱浴槽」として販売されています。
追い焚きの回数を減らせる、節約効果を期待できるなどのさまざまなメリットがあるため、近年は多くの家庭で導入されるようになりました。
ハウスリンクでは、数多くの浴室リフォームを手がけています。
「より快適なお風呂にしたい」とご希望の方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
高断熱浴槽のメリット
高断熱浴槽を導入する主なメリットは、次の4点です。
お湯が冷めにくい
高断熱浴槽は、JISによる性能試験をクリアできるほど、湯温の低下を最小限に抑えています。
そのため、外気温が寒い冬であってもお湯が冷めにくく、数時間経過してからも温かいままで保ちやすいのがメリットです。
帰宅するタイミングの違いなどで入浴時間がずれる場合も、快適な入浴が叶います。
追い焚き減で光熱費ダウン
高断熱浴槽であれば、数時間経ってもお湯の温度が下がりにくいため、追い焚きの頻度が下がります。
それにより、光熱費の削減につながって、家計への負担を抑えられるのは大きなメリットです。
「家族が多く、それぞれで入浴時間がバラバラで追い焚きの回数が多い」というご家庭の場合、より多くの省エネ効果を期待できます。
ヒートショックリスク低減
高断熱浴槽であれば、急激な血圧変動によるヒートショックのリスクを抑えられます。
お湯の温度が下がりにくいことで、浴室全体の温度も下がりにくくなるためです。
しかし、浴槽のみ高断熱な場合は、ヒートショックのリスクを十分に軽減できないので、壁や床、窓など全体的な断熱対策が欠かせません。
環境にやさしい
お湯の温度が保たれて、追い焚きの頻度が減ることによって、ガスや電気のエネルギー消費量を削減できます。
これにより、CO2の排出量を削減できるので、家庭でできる温暖化対策としても有効です。
高断熱浴槽のデメリット
高断熱浴槽にはさまざまなメリットがありますが、次の2点には注意が必要です。
初期費用が通常浴槽より高めになる
高断熱浴槽を導入する場合は、通常の浴槽よりも初期費用が高くなります。
具体的な費用は製品によって異なりますが、10〜20万円ほど高くなるケースもあるので、補助金を活用するなどして実質的な費用負担を抑えましょう。
また、高断熱浴槽であれば光熱費を削減できるため、長期的に見れば費用対効果が高いと期待できます。
浴室全体の断熱も考える必要がある
よりお湯が冷めにくい環境を作るには、高断熱浴槽を設置するだけでなく、浴室全体の断熱性能を高めましょう。
窓・壁・床の断熱性能が低い場合、浴槽がいくら高断熱であっても、十分な効果を得られません。
リフォームで高断熱浴槽に交換する場合は、浴室全体の断熱改修も検討することをおすすめします。
高断熱浴槽とセットで検討したい断熱対策
高断熱浴槽にリフォームする場合、次の4つの断熱対策も検討してみましょう。
高効率給湯器を導入する
高効率給湯器は、従来より少ないエネルギーでお湯を沸かせる点が特徴です。
ガスや電気の使用量を抑えられるため、高断熱浴槽と組み合わせればさらに光熱費削減効果を期待できます。
浴室暖房乾燥機を導入する
浴室暖房乾燥機は、浴室空間全体を暖められるため、入浴中の寒さが抑えられるだけでなく、ヒートショックのリスクも軽減できます。
乾燥機能を使えば、浴室の湿気やカビ対策にも効果的であるほか、室内干しにも便利です。
窓の断熱リフォームを行う
浴室の寒さにお悩みの場合、大きな原因として考えられるのが窓からの熱損失です。
内窓を追加する、複層ガラスやLow-Eガラスに交換するなど、窓の断熱リフォームを行えば、外気の影響が減り浴室内の温度低下を軽減できます。
浴室内の温度低下を抑えられることで、高断熱浴槽の効果をさらに発揮できます。
天井や壁の断熱リフォームを行う
外気の影響を抑えるには、浴室の天井や壁の断熱リフォームもおすすめです。
天井や壁に断熱材を施工・充填することで、熱の出入りを抑えて浴室内の温度を保つことができます。
メーカーによっては、浴室全体を断熱材や保温剤で包むことも可能です。
〈関連ページ〉浴室を暖かくする方法なら窓断熱がおすすめ|お風呂のリフォームと同時が理想的
高断熱浴槽の選び方
高断熱浴槽を選ぶ際には、次の2点を必ず確認しておきましょう。
サイズを確認する
高断熱浴槽は、断熱材で覆われていることによって、従来の浴槽よりサイズが大きくなるケースがあります。
そのため、浴室のサイズをあらかじめ計測しておき、無理なく設置できるサイズか確認しましょう。
ゆったりとリラックスできる浴槽にしたい場合、浴槽の幅は140cm以上は確保する必要があります。
お子さまやご高齢の方も入浴する場合、浴槽の高さも注意して選びましょう。
掃除のしやすさを確認する
汚れのつきにくい素材でできている、自動洗浄・除菌機能がついているなど、掃除のしやすさも確認しておくと安心です。
浴槽は日々使用するため、お手入れの手間をどれだけ減らせるかも重視して選びましょう。
こちらの記事では、浴室リフォームでよくある後悔と対策を解説しています。
〈関連ページ〉お風呂リフォームでよくある後悔と対策を解説|費用相場や申請できる補助金も紹介
高断熱浴槽を扱うおすすめメーカー3選
ここからは、高断熱浴槽を扱っているメーカーの中から、とくにおすすめしたい3選を紹介します。
TOTO
TOTOの「魔法びん浴槽」は、浴槽を発泡スチロールの断熱材で包んだ高断熱浴槽です。
「断熱ふろふた」とセットで使用することで、まるで魔法びんのようにお湯の温度を保ちます。
LIXIL
LIXILの「サーモバスS」は、浴槽保温材と保温組フタの効果によって、お湯の温度を温かく保つ浴槽です。
浴室全体を保温材で包むこともでき、あわせて施工することでより高い保温効果を得られます。
タカラスタンダード
タカラスタンダードの高断熱浴槽は、浴槽表面に保温剤が吹き付けられており、保温材入りの断熱風呂フタとセットで使用することで、湯温の低下を防げます。
浴室の天井や床、壁にも保温剤を追加する「パーフェクト保温」は、ほとんどのシリーズで標準搭載なのもうれしいポイントです。
高断熱浴槽の導入で利用できる補助金
高断熱浴槽を導入する場合、「住宅省エネ2026キャンペーン」にて実施される、「みらいエコ住宅2026事業」の補助金に申請できる可能性があります。
「みらいエコ住宅2026事業」とは、ZEH水準住宅・長期優良住宅・GX志向型住宅といったエコ住宅の新築、住宅の省エネリフォームを支援する制度です。
リフォームで申請する場合、対象となる工事は以下の通りです。
| 必須工事 | 開口部・外壁・屋根・天井や床の断熱改修のほか、高断熱浴槽などのエコ住宅設備の設置 |
| 付帯工事 | 子育て対応改修やバリアフリー改修など |
上記に該当し、2025年11月28日以降に行ったものが、補助金の対象となります。
工事内容別の具体的な補助額については、2025年12月現在でまだ発表されていませんが、補助上限額は以下の通りです。
| 対象住宅 | 改修工事 | 補助上限額(/戸) |
| 平成4年基準を満たさないもの | 平成28年基準相当に達する改修 | 上限:100万円 |
| 平成11年基準相当に達する改修 | 上限:50万円 | |
| 平成11年基準を満たさないもの | 平成28年基準相当に達する改修 | 上限:80万円 |
| 平成11年基準相当に達する改修 | 上限:40万円 |
申請開始日は2026年3月以降を予定しているため、詳細は続報を待ちましょう。
「補助金を活用して快適なお風呂にしたい」とご希望の方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
ハウスリンクのリフォーム事例をごらんになりたい方は、こちらからご確認ください。
まとめ
高断熱浴槽に交換すれば、追い焚き回数が減って快適な入浴を実現できます。
初期費用は高めになるものの、長期的に見ると光熱費を削減できヒートショック対策にも有効なため、導入を検討してみましょう。
費用をできる限り抑えたい方は、補助金を活用して実質的な負担を抑えるのもおすすめです。
ハウスリンクであれば浴室全体の断熱リフォームも可能なので、お気軽にご相談ください。
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