ガス給湯器の品薄はまだ続く?かかる費用を知って早めの交換を検討しよう
ガス給湯器は、2021年9月頃から各メーカーで在庫不足による納期の遅れが起こっています。
故障してから交換を検討していては、数ヵ月間お湯が使えない生活になることも。
今回は、ガス給湯器の納期に遅れが出ている理由や、各メーカーの納品状況をお伝えします。
実例を元に費用も紹介しますので、古い給湯器を使っている方は早めの交換を検討してみてくださいね。
コラムのポイント
・2023年2月現在、ガス給湯器は品薄状態で納期の遅れが問題になっています。
・ガス給湯器を10年以上使用している場合は、点検などを行って早めに交換を検討しましょう。
Contents
ガス給湯器はなぜ品薄な状態なの?
ニュースなどで「ガス給湯器が品薄状態だ」という情報を目にする方も多いでしょう。
実際に、各メーカーでガス給湯器の在庫がなくて、施工ができないという状況が起こっています。
ガス給湯器の品薄は、次のようなことが理由です。
- コロナウイルスによって海外工場の稼働率が下がり、部品の生産が遅れている
- 半導体の需要が世界的に増えて生産が追い付かない
- 海外から部品が届かないため国内工場の生産ペースも落ち込んだ
新型コロナウイルスの感染拡大が大元の原因と言えるでしょう。
こちらは、日本経済新聞が発表した旧時の出荷数に関する記事です。
冬本番を迎えるなか、給湯器の品薄状態が続いている。経済産業省が31日に公表した2021年12月の出荷数(速報値)は、約33万台と過去10年間で最も低かった。新型コロナウイルスの感染再拡大で部品工場の稼働率が落ち、半導体などの部品不足が響いた。工場の完全復旧や部品不足の解消のめどは立っておらず、販売店では発注しても納品までに数カ月かかる状況だ。
引用元:給湯器の12月出荷数、過去10年で最低 納品3カ月後 - 日本経済新聞
(2022年1月31日の記事)
2021年12月の出荷数は、過去10年間で最低だったということが報告されています。
特に冬場は給湯器の稼働量も増えるため故障がしやすく、よりガス給湯器の在庫不足が問題視されています。
ガス給湯器の在庫不足はいつになったら解消するのか
では、ガス給湯器の在庫不足はいつになったら解消するのでしょうか。
2023年現在、日本・海外ともに工場の稼働率は高まっているため、2021~2022年に比べると生産数や納品数も上がってきています。
しかし、給湯器メーカーのホームページを確認すると納期の遅れを発表しているため、すぐに在庫不足が解消するという訳ではありません。
各メーカーの納品状況を確認してみましょう。
リンナイの納品状況
リンナイは、2023年1月11日時点で2・3ヵ月以上の納期目安としています。
新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な電子部品等の供給不足により、昨年から一部商品において納期遅延が発生しております。ご関係の皆様には、多大なるご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございません。
下記商品の生産量は例年を超える水準まで回復しておりますが、ご希望の納期にお応えできない状況が続いております。
引き続き商品供給の正常化に向けて努力してまいりますので、ご理解の程よろしくお願い申しあげます。
対象商品と納期目安(2023年1月11日現在)
商品名 新規ご注文の納期目安 備考 ガス給湯器 2ヶ月~ 壁貫通タイプは、受注後1~2週間で出荷可能です。 ガスふろ給湯器 3ヶ月~ ガス給湯暖房用熱源機 3ヶ月~ 非エコジョーズタイプは、受注後4ヶ月~となります。
ノーリツの納品状況
ノーリツでも、2023 年 2 月 22 日時点で納期の遅れを発表しています。
商品によって大きく納期が変わるため注意が必要です。
2021 年以降、新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な電子部品の供給不足等により一部商品に
おいて納期遅延が発生し、多大なるご迷惑をお掛けしております。
全社をあげて対策に努め、2022 年春より生産は例年を上回る状況まで回復しておりますが、一部
商品においてご希望通りの納期でお届けできない状況が継続しております。各商品の納期目安につき
ましては、下記にてご確認いただきますようお願い申し上げます。
引き続き、増産体制で早期解消に努めてまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。■対象商品と納期目安
ガスふろ給湯器(GT・GRQ・GTS・GQT):1週間~
ガス給湯器(GQ-**37・39WS(WE)): 3週間~
ガス給湯器(GQ クイックオート ):2週間~
ガス給湯器(その他 GQ シリーズ )1週間~
ガスふろがま(GBSQ・GBS・GUQ・GUS・GSY):1週間~
ガス温水暖房付ふろ給湯器(GTH): 3か月~
ガス温水暖房付給湯器(GQH): 1か月~
ガス温水暖房専用熱源機(GH):1週間
パロマの納品状況
パロマでも納期の遅れが発表されています。
現在、弊社商品について納期のお問い合わせを多く頂いておりますので、対象商品と納期目安を
ご案内いたします。
なお、日々状況が変化しており、品番やバリエーションによっても納期が変動する場合がありますので、
ご購入される販売店様とのお打合せの際には、納期のご確認を頂きますよう宜しくお願い申し上げます。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。■対象商品と納期目安(2023 年 2 月 20 日現在)
ふろ給湯器(壁掛専用型):1週間〜
ふろ給湯器(据置設置型):2 週間〜
ふろ給湯器(屋内設置型):2 週間〜
給湯器(給湯専用) 全シリーズ:2 週間〜
給湯暖房熱源機 全シリーズ:1 か月〜
給湯器用リモコン 全シリーズ:1週間〜
小型湯沸器 全シリーズ:1週間〜
※ティーノ、スリム、高温水供給タイプ、各種排気バリエーションについては別途お問い合わせください。
【実例】ガス給湯器の交換費用を紹介
ガス給湯器の費用相場は、10~20万円程度です。
ただし、次のような内容によって価格帯は異なります。
- 給湯機のグレード(給湯専用、オート・フルオート、給湯暖房熱源機など)
- 号数(16号、20号、24号など)
- 設置方法(壁掛け、据え置きなど)
実際にガス給湯機を交換したリフォーム事例を見てみましょう。
こちらの事例では、ガス給湯器と瓦屋根の補修で約20万円のリフォーム費用でした。
こちらはリンナイの給湯器へ交換した事例で、費用は約15万円です。
必要な機能や号数を確認しながら、適切なガス給湯器を選んでくださいね。
ガス給湯器は早めの交換を検討しよう
ガス給湯器は、設計上の標準使用期間が10年と定められています。
標準使用機関とは、製品を安全上支障なく使用できる期間のことです。
10年を超えると経年劣化により事故が起こる可能性があるため、使用を続ける場合は自己責任という点を理解しておきましょう。
実際には10年以上使えるケースも多く、故障してから交換しようという考えの方も多いはずです。
しかし、給湯器が品薄の現在、故障してから交換しようとすると次のような事態が起こります。
- お湯が出なくて生活に支障が出る
- お風呂に入れないため銭湯等に通わなければならない
- 急いで交換してもらう会社を探す必要があるため比較・検討しにくい
メーカーの納期に時間がかかっているということは、もちろん給湯器を施工・交換するガス会社やリフォーム会社は、さらに遅れが出るということです。
数か月の期間もお湯が出ない生活は考えられないという方も多いでしょう。
そのため、使用を開始して10年を超えたガス給湯器は、リフォーム会社などに点検を行ってもらうことをおすすめします。
故障する前でも劣化や気になる点が見つかったら、早めに交換しておくと納期遅れの影響を受けにくいです。
まとめ
ガス給湯器は新型コロナウイルスなどの影響により品薄状態が続いています。
2023年現在は、ピーク時よりも納期が改善されてはいるものの、いまだに納品まで時間がかかっているのが現実です。
故障してから慌てて交換を検討しても、工事完了まで数ヵ月かかることも。
使用年数が10年を超えている場合は点検などを行い、故障する前の段階で交換を検討することをおすすめします。
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