畳からフローリングの費用事例|要注意ポイントも解説

畳からフローリングへ張り替えた和室

ライフスタイルの変化や中古住宅の購入など、和室が使いにくいときにおすすめなのが畳からフローリングへの張り替え。

お部屋の雰囲気や使い勝手を大きく変えられるので、満足度・高価の高いリフォームです。

今回は畳からフローリングにする2つの方法と、実際の費用事例などをご紹介します。

リフォームを検討する際に注意すべきポイントも解説しますので、見積もり前にぜひ覚えておいてください。

 

 

畳からフローリングにする方法

既存畳をフローリングにする方法はいくつか考えられますが、今回は大きく2つの方法に分けて紹介します。

①はDIYにおすすめの方法、②はリフォーム店や工務店に依頼する場合の一般的な方法です。

 

①畳はそのままフロア材を敷く

ウッドカーペットやフロアタイルなど、組み合わせタイプのフロア材を畳の上に敷くのは一番手軽な方法です。

釘やビスを使わないタイプのフロア材は、リフォーム店に依頼せずご自身でDIY施工することもできます。

古くなったり模様替えしたくなったりしたら、手軽に買い替えできるのもフロア材タイプのメリット。

ただし今の畳に被せる形になるため、床下からの湿気や結露でカビ・ダニが発生しやすい点は要注意。

またフロア材の厚みが畳に加わるので、バリアフリーにするのは難しいです。

6畳間だと価格も数万円~するケースが多いので、ほかの方法と合わせてしっかり吟味すべきでしょう。

 

②畳を剥がしてフローリングを張る

畳を剥がした後の床下地

本格的に和室を洋間に変えるなら、一度畳を剥がしてからフローリングを張るのが一般的な方法です。

具体的な手順は次の通り。

 

  1. 畳を撤去する
  2. 下地を組みなおして高さ調整
  3. 断熱材を入れる
  4. フローリングを張る

 

畳をそのままにする方法と比べると手間と材料が多くかかりますが、普通の洋室と同じ仕上がりになり長く使うことができます。

また既存畳と同じ高さに調整したり、廊下や他のフローリングと合わせたりしてバリアフリー化できるのもメリットです。

古い畳が床下に残らないので、湿気やカビの心配が少ないのもうれしいポイント。

これからも長く暮らすマイホームなら、畳を剥がしてきちんとフローリングに張り替えたほうが良いでしょう。

 

畳からフローリングリフォームの費用事例

 

リフォーム前の和室畳

施工先東村山市
施工内容床は畳からフローリング、壁紙の張替、建具交換
工期3日
費用目安30万円

事例詳細⇒東京都東村山市内装リフォーム

6畳の和室をフローリングに張り替え、半洋室のようなデザインに仕上げたお住まいです。

 

リビング横の和室 リフォーム前

リビング横で隣接している和室ですが、襖があるのでデザインのバランスは問題ありません。

 

置床施工中の和室

マンションの場合は、畳からフローリングにすることで防音性が低下してしまうので、置床工法で防音性を高めます。

戸建て住宅の場合も、下の階への音を軽減するための工法がありますのでご安心ください。

 

和室からフローリングリフォーム 完成後

和風の天井と襖はそのまま活かして費用を抑えつつ、明るいフローリング材で違和感のない半洋室に仕上げました。

リビング側の引き戸は洋風に作り直し、お部屋全体のバランスをとっています。

 

 

畳からフローリングにする要注意ポイント

 

断熱性

断熱性の高い畳からそのままフローリングに張り替えると、底冷えが問題になるため要注意です。

畳はそれ自体に断熱性があるため、床下に断熱材が入っていないことが多いです。

ただ床下地を組みなおしてフローリングを張ってしまうと、冬場に足元の冷えを感じてしまいます。

畳からフローリングのリフォーム見積もりでは、必ず断熱材と作業工賃が入っているか確認しましょう。

 

床下の湿気

湿気が出やすい和室の布基礎

畳は「調湿作用」を持っているため、床下からの湿気を受けてカビが生えていることがあります。

畳を撤去処分すればとりあえずカビは無くなりますが、そもそもの原因となっている床下の湿気対策が必要になるかもしれません。

例えば床下の土が直接露出している「布基礎」は、土地の特性や換気状況によって湿気やカビが生えやすくなっていることが多いです。

そのままフローリングに張り替えてしまうと、知らないうちに床下の腐食やカビが進行してしまう可能性があります。

フローリングを張る前なら、床下に調湿材や防湿シートを敷くなど対策が可能です。

畳にカビが生えていたり、普段から湿気が気になったりする和室は、フローリングにする前に原因を特定・対策しましょう。

 

防音性の低下

2階の和室を畳からフローリングにする場合は、防音性の低下による足音や話し声の伝わり方に注意しましょう。

クッション性のある畳は、足音やモノを移動する音を吸収してくれます。一方フローリングは硬い木でできていますので、足音や家具の音がダイレクトに響きやすいです。

それまでは気にならなかった上の階の音がうるさく感じることが多いので、それぞれのお部屋での過ごし方を確認してみてください。

下の階が寝室の場合は、防音性を高めるメニューも検討したほうが良いでしょう。

 

過ごし方の変化

畳とフローリングでは見た目だけでなく過ごし方も大きく変化するので、不便なことが発生しないかしっかり確認してください。

普段座布団や座椅子で畳に直接座っている方は、フローリングにすると座る場所に困ることが多いです。

また寝室や子供部屋の場合、布団から固定のベッドになるとフリーな床面積がかなり減るので、過ごし方のバリエーションは狭くなります。

仮に6畳の子供部屋にシングルベッドと勉強机を置くと、残りのスペースはかなり狭いです。

しっかり過ごし方までシミュレーションしておかないと、座る場所や友達を呼んだとき困るかもしれません。

普段の過ごし方と家具配置までシミュレーションし、「こうすればよかった・・・」と後悔しないようにしましょう。

 

デザインのバランス

完全洋室ではなく、襖や障子を残して畳だけフローリングにすると違和感が出ることもあるので要注意。

特に砂壁や柱が露出する「真壁」など本格的な和室は、全体のデザインバランスも考える必要があります。

例えば洋間のイメージが強いウォールナット調のフローリングだと、天井や壁とバランスが取れない可能性が高いです。

ナラやサクラなど和風にも合うフローリングの柄を選べば、本格的な和室もおしゃれに仕上がります。

床材単体でカラーや柄を選ぶのではなく、お部屋全体のバランスに注目しましょう。

 

畳からフローリングのDIYは可能?

フローリング張り替え前の和室

最近は材料・工具が手に入りやすくなったこともあり、DIYリフォームに挑戦する方が増えてきています。

畳からフローリングのDIYは一般の方でも不可能ではありませんが、腕に自信のある方以外にはあまりおすすめできません。

フローリングの切断加工は高い技術が求められるため、ある程度慣れた方でないと仕上がりが悪くなります。

高さ調整の下地組み、フローリングの貼り込みも、施工不良があるとギシギシと音鳴りの原因になることが多いです。

畳や材料の切れ端(発生材)の処分、工具と材料の手配など、意外と手間もかかります。職人の手間賃は節約できますが、ご自身の労力やかかる時間を考えるとあまりお得にならない可能性が高いです。

畳からフローリングは技術面・精神面ともにハードルが高いので、DIY作業を楽しく安全にこなせるかどうか考えてみてください。

 

まとめ

使っていない和室や畳の間取りがあるなら、ぜひフローリングへの貼り替えを検討してみて下さい。

フローリングで現代のライフスタイルに合わせることで、お住まい全体の暮らしやすさアップにつながります。

ただし注意すべきポイントもありますので、ノウハウのある工務店・リフォーム店に相談してください。

 

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