スレート屋根の寿命と葺き替え費用事例を紹介|寿命を延ばすポイントも
多くの住宅に使われているスレート屋根ですが、メンテナンスサイクルや寿命は意外と知らない方が多いです。
今回はスレート屋根の部位ごとの寿命やメンテナンス方法、葺き替え・カバー工法などの費用事例をご紹介します。
寿命や適切な葺き替えタイミングを把握して、住まいのトラブルを防ぎ長持ちさせましょう。
コラムのポイント
・スレート屋根の寿命は20~30年が目安です。
・寿命を過ぎたスレート屋根を放置すると、雨漏りリスクが高まりトラブルの原因になります。
・適切なメンテナンスを実施して、スレート屋根の寿命を延ばしましょう。
Contents
スレート屋根とは?
日本の戸建て住宅で幅広く使われているスレート屋根は、セメント材質の薄い屋根材です。
カラーベスト・コロニアルとも呼ばれ、リーズナブルな価格とおしゃれなデザイン性を備えているのが特徴。
それまで主流だった瓦屋根より軽量なこともあり、1990年代から多くの戸建て住宅で使われるようになりました。現在でも新築・リフォームに限らず、多くの住まいで選ばれています。
スレート屋根の寿命
スレート屋根は複数の部材・構造でできていて、それぞれ寿命が異なります。
スレート本体の寿命
スレート屋根本体の寿命は20~30年が目安です。製造年やメーカー、設置状況やメンテナンス頻度などでも、スレート本体の寿命は変化します。
1~2回目のメンテナンスは塗装ですが、寿命を迎えたスレートは塗装をしても割れるリスクが高いため、葺き替えやカバー工法するのが一般的。
寿命を過ぎてスレートに波打ちや割れが発生すると、雨漏りリスクが高くなり後述するルーフィング・野地板の寿命も縮めてしまいます。さらに雨漏りが梁・柱などの構造部に到達すると、腐食やシロアリ被害から耐震性不足になる可能性も。
棟板金の寿命
ルーフィング屋根の山部分をカバーする棟板金の寿命は20年前後が目安です。
棟板金は貫板と呼ばれる下地材に釘で固定するのが一般的ですが、年数が経つと釘が抜けやすくなり風で飛ばされるケースが多いです。
地上から見えない棟板金が知らないうちにずれているケースもあり、雨漏りの原因となります。
ルーフィングの寿命
スレート屋根の下で防水の役割を持つルーフィングの寿命は、20~30年が目安です。
シート状のルーフィングは経年劣化で固定の穴が大きくなり、徐々に雨漏りするケースがあります。
素材にもよりますが、スレート本体とほぼ同じ寿命なので、一緒に交換するケースが多いです。
スレート屋根の劣化サイン
次のようなサインが出てきたら、スレート屋根が劣化している可能性が高いです。
なるべく早めに点検を行い、後述する塗装・葺き替えを検討しましょう。
色あせやコケの付着
スレート屋根の表面が色あせたりコケが付着したりする状態は、代表的な劣化サインです。
色あせは表面の防水膜が劣化しているサインなので、進行するとスレートが水分を吸い込んで寿命が縮みます。
コケもスレートの表面が劣化しているサインの一つです。目視でも分かるサインなので、定期的に屋根をチェックしてみましょう。
ひび割れ
スレート屋根の表面がひび割れている状態も、劣化が進んでいるサインとなります。
細かいひび割れはスレート屋根が膨張伸縮を繰り返し、表面と内部の劣化が進んでいる状態です。
また水分を吸って寒さで凍結すると、スレート本体が大きく割れるケースもあります。
遠くからでは分かりにくいサインなので、定期的な点検で早期発見・対処するのが良いでしょう。
反り
本来平面のスレート屋根に反りが見られる場合、かなり劣化が進んで寿命を迎えているサインとなります。
前述した膨張伸縮や凍結などが進むと、ひび割れから反りに発展するケースが多いです。
反ったスレート屋根は強風などで吹き飛ばされやすくなり、雨水も防げず浸水の原因となります。
反りが一部の場合は部分交換も可能ですが、全体に見られる場合は葺き替えやカバー工法での対応となります。
棟板金のサビや釘浮き
棟板金の塗装が切れてサビていたり、固定する釘が浮いていたりする状態も劣化のサイン。
スレート屋根と直接関係ないように見えるかもしれませんが、雨漏りの原因となり全体の寿命を縮めてしまいます。
比較的早めに出ることが多いサインなので、こまめな目視点検で早期発見したいところです。
スレート屋根の塗装・葺き替え費用事例
スレート屋根塗装・棟板金交換 77万円
施工先 | 坂戸市 Y様邸 |
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施工内容 | 棟板金工事、屋根塗装 |
工期 | 約10日 |
費用目安 | 77万円 |
メンテナンス前はかなり年数が経ち、スレート屋根の色あせと棟板金の下地板も腐食が進んでいる状態です。
このまま放置するとスレート屋根が水分を吸い込みはじめ、寿命を縮めてしまう可能性があります。
まだ塗装が間に合う段階なら、洗浄・下地処理をしっかりすれば新築のときのようにキレイに仕上がります。
棟板金の下地板も交換し、風で飛ばされないようにしっかり固定しています。
カバー工法による葺き替え 約120万円
施工先 | 鶴ヶ島市 |
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施工内容 | 屋根 カバー工法 |
工期 | 5日 |
費用目安 | 足場も含めて約120万円程度 |
使用製品 | ヒランビー |
スレート屋根本体が寿命を迎えた場合、葺き替えより費用を抑えやすいカバー工法がおすすめです。
カバー工法は屋根材が二重になるため、断熱性や静粛性のアップが期待でき、解体に掛かる工期や費用・廃材処分も節約できます。
既存スレート屋根の上に防水処理をして、雨漏りリスクにもしっかり対応。
カバー工法用の軽量なガルバリウム鋼板屋根なら、仕上がりも元のスレート屋根と大きく変わりません。
ガルバリウム鋼板はスレート屋根より長い耐久性が期待できるので、今までと同じように塗装で長持ちされることもできます。
スレート屋根の寿命を延ばすポイント
定期的な塗装
スレート屋根は適切なタイミングで定期的に塗装することで、本来の寿命を発揮できます。
一般的な塗装タイミングの目安は10年前後ですが、日当たりや製品によっては早めに塗装したほうが良いケースも。
セメント質のスレート屋根は防水膜が切れると雨水を吸い込み、膨張したり凍結して割れたりして寿命が短くなります。
前述した劣化サインがスレート屋根に出たら、早めのタイミングで塗装メンテナンスして寿命を延ばしましょう。
釘浮きの処理
棟板金を固定する釘は年数が経つと浮いてくるため、定期的に点検・処理することで寿命を延ばすことができます。
釘が浮いていると少しずつ雨水が染みこんでいき、下地の腐食が進んで棟板金の寿命が縮んでしまいます。また雨水がルーフィングや野地板に伝わり、スレート屋根本体の寿命に影響する可能性も高いです。
塗装タイミングより早めに釘が浮いてくることが多いので、5年前後を目安に点検するのがおすすめです。
技術力の高いリフォーム店に相談する
塗装・カバー工法・葺き替えどのパターンでも、技術力の高いリフォーム店に相談することがスレート屋根の寿命を延ばすポイントです。
例えばスレート屋根の塗装は、現在の状況に合った下地処理をすることで塗料の密着度や耐久性が変わります。また「縁切り」と呼ばれる作業をしないと、スレートの間に塗料が詰まって結露し、寿命が縮む恐れがあります。
このようなことは建築業界の一般常識ですが、慣れていない業者だと手抜きや作業ミスが起こるリスクが高いです。
外装・スレート屋根の実績があり、信頼できるリフォーム店に相談してください。
まとめ
スレート屋根の寿命は適切なメンテナンスによって伸ばすことができます。また劣化を早期発見するとリフォーム費用の節約にもなりますので、ご自身でも定期的に目視点検してみてください。屋根の下からでは見つけにくい劣化サインもあるので、5~10年に一度はプロの点検を受けるのがおすすめです。
埼玉県入間市周辺の屋根点検・メンテナンスは、リフォーム専門店のハウスリンクにご相談下さい。
現地調査からお見積もりは無料なので、点検のついでにリフォーム費用を知っていただくことも可能です。ぜひお気軽にお声掛けください。
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