埼玉県の空き家リフォームの費用はどのくらい？補助金はある？

空き家のリフォームを検討される方の中には、両親が残した家に住まい手がなくそのままでは売却できないと悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか？

リフォームして賃貸住宅にする、新築同様にして転売するなどの対策が挙げられますが、その場合のメリットデメリットや費用、そして国や自治体の補助金などについて考えていきましょう。

コラムのポイント

空き家のリフォームは空き家の状態によってかかる費用が変わります。

リフォーム後の空き家の使用目的によってリフォームの内容が変わり、その内容の違いがリフォーム費用にも影響します。

空き家のリフォームには国の補助金の他、空き家活用への支援をしている自治体からの助成金もあります。

空き家のリフォームにかかる費用

空き家のリフォームにかかる費用は、空き家の状態と目的によって変わります。

空き家の状態で変わるリフォーム費用

築年数が長く、耐震や断熱の大規模な改修が必要なケースから、外壁塗装や屋根の葺き替えも必要なく、内装の貼り替えと住宅設備機器の入れ替えだけで済むケースまで、空き家の状態に合わせたリフォームをする為、費用には大きな幅があります。

その中で築年数が長い空き家に対しては、耐震改修工事や庭のブロック塀撤去などに関しては、自治体からの補助金が受けられる場合もあります。

空き家の使用目途や変更度で幅が生まれるリフォーム費用

空き家をリフォームする目的には、自宅にする他、賃貸住宅にする、又は新築のようにして転売するなどが挙げられます。

最も高額な費用がかかるスケルトンリフォーム

家族が住まう家にすることが目的の場合には、家族のこだわりを詰め込んだ理想の家を実現したいことと思います。この場合、費用に糸目をつけないという状況であれば、スケルトンリフォームという大掛かりなリフォームが向いています。

スケルトンリフォームは、基礎と柱や梁などの構造部だけを残し、外壁をすべて取り除くリフォームです。その為、窓やドアなどの開口部の位置やサイズ、キッチン、浴室、トイレなどの水回り、階段などを含め、基礎の形状以外はすべて自由に間取り計画を進められます。

もし、密集した住宅地の中にある空き家であれば、開口部を変更できるということは、住宅内の環境に大きな影響があり、日当たりや風通しを確保できるようになります。

ただこの方法は、1,500万円以上という新築と同程度の費用がかかってしまいます。どうしてもこの土地に家を建てたいというような想いを叶えたい場合には有効ですが、一般的なリフォーム費用とは桁が違ってきます。

フルリフォームにかかる費用は300～1,000万円

フルリフォームとは、外装と間取り変更を含む内装・住宅設備機器交換・耐震・断熱を組み合わせて行うリフォームです。賃貸住宅や転売目的の住宅にする場合には、集客力はつけたいが、細部にまでこだわる必要はないと考えるかもしれません。費用を抑え標準的な内装と住宅設備機器で必要最小限の住居としての条件を備えた家にすることを選択ことが多いのではないでしょうか？

また、家族で住まう家にしたいが、スケルトンリフォームまでして新築するほどの費用はかけられないと考える方も多いと思います。そしてスケルトンリフォームまでしなくても、家族構成や暮らし方に合わせて、内装や住宅設備機器を選び、家族の理想の家を目指すことは十分にできます。

このような場合には、外観と間取り変更を含む内装・住宅設備機器交換・耐震・断熱の組み合わせというフルリフォームが向いています。費用に大きな幅がある理由は住宅の状態による違いと、屋根材や塗料、内装素材、住宅設備機器のグレードです。

屋根材で変わる屋根にかかる費用

屋根材によって葺き替えの費用が変わってきます。和瓦の屋根は耐久性が高いので、かけた瓦の補修などで済むことが多いです。ただ、全面的に葺き替えとなると屋根の大きさにもよりますが200万円以上かかります。

スレート屋根やガルバリウム屋根では、屋根材のグレードの違いがありますが、70～200万円程度です。

塗料のグレードで変わる外壁にかかる費用

外壁塗装にかかる費用のうち、足場代や人件費の違いはないのですが、塗料のグレードの違いによって費用に幅が出ます。30坪の住宅であれば60～100万円、40坪なら80～130万円程度の費用がかかります。

クロスや塗料、床材の種類で変わる内装にかかる費用

壁や天井、床の貼り替えに使う素材や塗料によって費用が変わります。

天井や壁のクロス

定番製品とハイグレード製品があります。天井も床も面積が広いので、グレードの違いは費用に大きな幅を生みます。定番製品で6帖の部屋のクロスを張り替えた場合は5～6万円、ハイグレードなら6～8万円程度の費用がかかります。

また、6帖の部屋を塗り壁にする場合には、漆喰では6～14万円、珪藻土なら8～16万円程度の費用がかかります。費用に幅がある理由は、本物の天然素材と、100％天然ではない塗り壁の差と、職人の技術力の差です。塗り壁は天然素材の方が高額であることと、左官職人の腕の差で仕上がりが変わります。

フローリング

無垢フローリングなら6帖で15～20万円、複合フローリングなら12〜16万円程度の費用がかかります。

畳

自然素材だけで作られた畳は6畳で18〜24万円、合成素材も使われている畳は12〜20万円の費用がかかります。

住宅設備機器のグレードと排水管の劣化状態で変わる水回りにかかる費用

給湯機を含むキッチン・浴室・洗面所・トイレ4か所の水回り住宅設備機器と排水管の交換は、製品のグレードで費用に幅が出ます。すべて標準仕様を選んだとしても200万円以上、高位機種を選ぶと300万円を超えることもあります。

断熱の方法によって変わる断熱改修にかかる費用

床や壁にいれる断熱材のグレードと量、窓の断熱化の方法によって断熱改修にかかる費用は変わります。

断熱材を床や壁にいれる場合、4,000～3万円／㎡程度の費用がかかります。窓の断熱化は、スケルトンリフォームの場合は新しい断熱窓を設けますが、壁を残す場合には内窓を設けます。内窓にかかる費用は、一般的な30坪程度の住宅では100万円程度です。

空き家リフォームで使える国の補助金

空き家リフォームをする際、活用できる補助金には、国の補助金と自治体の空き家活用支援事業による補助金があります。

国が行っている断熱改修リフォームの補助金は、空き家をリフォームする際にも活用できます。

既存住宅における先進的窓リノベ事業

窓の断熱化に対して補助金を受けられます。

交付申請期限　12月31日

※　補助金申請額が100％になった時点で終了します

補助額

対象工事内容ごとの補助額の合計（最低5万円～上限200万円）

断熱性の高さの違いによって変わる3種類の補助額があります。窓の断熱性の高さは、ガラスとサッシの種類で変わります。

国土交通省 先進的窓リノベ事業 内窓設置　対象工事の詳細

次世代省エネ建材の実証支援事業

床や壁の断熱、窓やドアなどに対する補助金が受けられます。

公募期間

2023年9月4日（月）～2023年11月30日（木）17:00締切

補助額上限

150万円/戸

一般社団法人環境共創イニシアチブ 令和5年度 次世代省エネ建材の実証支援事業

【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業

窓とドアの断熱化に対して補助金が受けられます。

①　トータル断熱　断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修

②　居間だけ断熱　窓を用い、居間をメインに断熱改修

公募期間

令和5年9月4日（月）～令和5年12月8日（金）

補助額上限

120万円/戸(玄関ドア5万円を含む)

公益財団法人北海道環境財団 補助事業部【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業

空き家リフォームで活用できる自治体の補助金

埼玉県内の自治体が行っている空き家活用支援の一部には次のような補助金があります。埼玉県は県としての空き家活用支援はしていません。

入間市　木造住宅耐震診断・耐震改修・防災ベッド等補助制度について

ふじみ野市　耐震診断・改修補助制度

北本市　北本市空き家等改修補助制度

同じ埼玉県内でも自治体、年度によって支援内容や補助額が異なりますので、お住まいの自治体に問い合わせしてみましょう。また空き家リフォームの際、リフォームを依頼する会社に補助金について聞くこともできます。

空き家リフォームは、リフォームの内容によって費用が大きく変わります。リフォーム後の空き家の使用目的と予算に合わせて計画を進めることが大切です。

今の予算でどの程度のリフォームが出来るだろう…とお考えの際にはお気軽にご相談ください。空き家の状態やリフォームの目的、予算に合わせて最適なプランをご提案いたします。

空き家リフォームの現場の状況はこちらのブログをご覧ください。

スタッフブログ　埼玉県入間市の空き家リフォームについてご紹介します。

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