埼玉県の空き家を活用して再生|アイデア10選とリフォーム・リノベーションの必要性を解説
空き家を所有しているけど、どのように活用すればいいのか分からないとお悩みではないでしょうか。
または、空き家の活用方法にはどのようなアイデアがあるのか知りたいという方もいますよね。
一般的な住宅の空き家でもさまざまな活用方法があります。
空き家の状態や立地、敷地の条件などを考慮しながら、適した活用方法を検討することが大切です。
そこで今回は、埼玉県の空き家の状況と活用方法のアイデアを紹介します。
空き家を有効的に活用するために、リフォーム・リノベーションすべきかも解説しますので、参考にしてみてくださいね。
コラムのポイント
- 埼玉県では平成30年時点で12万戸を超える活用されていない空き家があります。
- 空き家の状態や立地などを加味して、有効的な活用方法を選ぶことが大切です。
- 空き家の活用方法やリノベーションすべきか悩んでいる方は、ハウスリンクへお気軽にご相談ください。
Contents
埼玉県の空き家の現状
まずは、埼玉県の空き家の現状を紹介します。
埼玉県は「空き家数」は多いが、「空き家率」が低いという点が特徴です。
- 埼玉県の空き家数:346,200戸(全国8位)
- 埼玉県の空き家率:10.2%(全国47位)
埼玉県は総住宅数が多いため、空き家数も全国で上位です。
しかし、総住宅数に対する空き家率は全国で最も低く、約90%の住宅は何らかな方法で活用できていることがわかります。
空き家数の推移と内訳
「平成30年住宅・土地統計調査」によると、埼玉県の空き家数は平成25年まで上昇していましたが、平成30年へかけて若干減少しています。
調査によって空き家と判断された建物は、さらに次の4種類に分類されます。
- 賃貸用の住宅:賃貸の入居者がおらずに空き家になっている
- 売却用の住宅:売りに出しているが購入者が見つかっていない空き家
- 二次的住宅:別荘や普段住んでいる住宅とは別に、たまに寝泊りしている人がいる住宅
- その他の住宅:上記以外の理由で空き家になっている住宅
近年問題になっているのが、何も活用せずに放置されている「その他の住宅」に含まれる空き家です。
埼玉県ではすべての空き家の内、35.8%が「その他の空き家」に分類されています。
上記以外の理由で人が住んでいない住宅(「その他の住宅」)は 12 万 4,100 戸で、空き家全体の 35.8%を占めています。
「その他の住宅」が総住宅数に占める割合は 3.7%で、平成 25 年(3.4%)に比べると 0.3 ポイント上昇していますが、全国(5.6%)と比べると 1.9 ポイント下回り、全国で 3 番目に低くなっています。
全国に比べると活用されていない空き家の数は少ないですが、それでも12万戸以上の活用されていない空き家があります。
空き家を放置しておくと倒壊などの危険性や、周辺住民に迷惑を掛けたり景観や衛生上に問題があったりするため、有効的な空き家の活用が必須です。
市町別の空き家数と空き家率
埼玉県の中で空き家が多い市町を紹介します。
【空き家数】
市町名 | 実数 | |
1位 | さいたま市 | 57,500戸 |
2位 | 川口市 | 29,150戸 |
3位 | 所沢市 | 16,860戸 |
4位 | 川越市 | 14,940戸 |
5位 | 熊谷市 | 12,000戸 |
【空き家率】
市町名 | 空き家率 | |
1位 | 秩父市 | 19.6% |
2位 | 寄居町 | 18.3% |
3位 | 毛呂山町 | 15.9% |
4位 | 本庄市 | 14.8% |
5位 | 嵐山町 | 14.4% |
空き家数が多いのは住宅数も多いエリアですが、空き家率が高いのは比較的自然に囲まれたのどかな地域です。
それぞれのエリアに合った活用方法を考え、有効的に空き家活用を行うことがポイントになります。
空き家の活用方法アイデア10選|リフォーム・リノベーションはすべきなのか
空き家の活用方法のアイデアを10個紹介します。
それぞれの活用方法で空き家をリフォーム・リノベーションすべきかも解説しますので、参考にしてみてくださいね。
①所有している人が住む
空き家を所有している人が、その建物に住むという活用方法です。
次のような場合は、空き家に住むことでメリットを感じやすいでしょう。
- 今の住まいよりも空き家の方が状態が良い
- 空き家の立地が良くて通勤などの利便性が良い
- 賃貸に住んでいて持ち家を検討している
空き家の劣化や傷みが気になるなら、リフォームやリノベーションをしてから住むことをおすすめします。
内外装や水回りの設備を交換してから入居すれば、きれいで使い勝手の良い住まいで暮らすことができます。
また、耐震補強工事や断熱リフォームをして住まいの性能を高めたり、生活スタイルに合った間取り変更を行ったりしても良いでしょう。
②貸す
空き家を所有したまま、第三者へ貸すという活用方法です。
借りる人の空き家の活用方法が決まっているならば、用途に合わせてリフォーム・リノベーションを行っても良いでしょう。
例えば、借りる人が空き家に住むなら、空き家がきれいにリフォームされていた方が暮らしやすいです。
一方で、借りる人の用途が分からない場合は、リノベーションしていない方が良い場合もあります。
店舗や教室などを行う場合、専用の設備や仕様を採用するかもしれませんからね。
リフォーム・リノベーションをしてから貸す場合、家賃に工事費も上乗せする必要もあります。
周辺の賃貸物件との相場も考えながら家賃を検討しましょう。
③売る
空き家を売って所有権を手放すことも1つの活用方法の1つです。
売ることによるメリットは次の3つです。
- 固定資産税がかからなくなる
- 空き家の手入れが必要なくなる
- 将来、相続などの不安が無くなる
売るときも賃貸と同様に、買い手がどのように空き家を使うかによってリフォーム・リノベーションをすべきかが異なります。
そのまま住むならリフォーム・リノベーションすべきですが、建物を壊して建て替えを検討している場合もあります。
建物の老朽化がかなり進んでいるなら、空き家を解体して土地だけを売るという選択肢も。
空き家の状態、立地、販売価格の相場などを考慮して、売買の方法を検討しましょう。
④シェアハウスにする
複数の居室がある空き家なら、シェアハウスとして活用しても良いでしょう。
1戸の空き家は賃貸しないが、シェアハウスとしてなら1部屋借りたいという需要もあります。
戸建て住宅の空き家の場合、一般的な賃貸物件として貸し出そうとすると間取りが対応していないため、建て替えやスケルトンリフォームを行わなければなりません。
スケルトンリフォームとは、構造体以外の壁や床を壊して間取りを作り直す工事のことです。
建て替えやスケルトンリフォームは工事費用がかかるため、家賃にも費用が上乗せされてしまいます。
対して、シェアハウスなら水回りは共有にできるため、既存の建物の間取りを活かすことが可能です。
立地などによってシェアハウスの需要は異なりますので、空き家のエリアをリサーチしてみてくださいね。
⑤民泊を営業する
民泊を営業するという方法もあります。
元々民泊を経営しようと考えていたなら、空き家を活用することで初期費用を大幅に抑えることが可能です。
宿泊費を貰うため、宿泊者が快適に過ごせるような民宿にするためのリフォームは必要です。
ただし、リフォーム・リノベーション費用を宿泊費で徐々に回収することができます。
民泊を営業する場合、届け出や法律に則った経営が必須です。
必ず規約に沿った運営を行ってくださいね。
⑥店舗にする
現在店舗経営を行っていたり将来行う予定があったりするなら、空き家を店舗として活用しましょう。
テナントを借りている家賃よりも、空き家をリフォームして店舗を持った方がランニングコストを抑えられる可能性があります。
ただし、店舗の種類によっては、一般的な住宅の空き家では不向きの場合も。
建物の面積やライフラインなどを調査して、店舗に適していなければリフォーム・リノベーションすることをおすすめします。
一方で、空き店舗を所有しているなら設備なども整っているケースも多いです。
空き店舗を相続したが使う予定がないなら、貸店舗として活用しても良いでしょう。
⑦コワーキングスペースにする
空き家の活用方法で増えてきているのがコワーキングスペースです。
コワーキングスペースとは、異なる職業の人が同じ場所を使って各々に仕事をするためのスペースです。
働く場所を選ばないフルリモートやフリーランスの方からの需要があります。
郊外や田舎でもニーズが見込める点も大きなメリットです。
ただし、SNSなどを活用してコワーキングスペースとしての認知を広めないと、利用者の獲得が難しいというデメリットも。
コワーキングスペースとして活用する場合は、リフォームやリノベーションで仕事ができる環境や利用しやすい設備を整えることをおすすめします。
既存のコワーキングスペースの情報を集めながら、需要のあるスペースにしてくださいね。
⑧解体して駐車場にする
空き家が古くて建物として活用するのが難しいなら、解体してから駐車場として活用しても良いでしょう。
お住まいの駐車場が足りないなら、マイカーを停めるためのスペースに。
または、コインパーキングにして収入を得るための駐車場として活用する方法もあります。
コインパーキングは都会や駅前など、需要のあるエリアが限られます。
空き家があるエリアの情報収集が行い、駐車場経営が成り立つかをシミュレーションしましょう。
⑨解体して太陽光事業を行う
コインパーキングとしての活用が難しければ、空き家を解体して太陽光発電システムを施工しても良いでしょう。
太陽光パネルを敷地に施工することで、安定して売電収入を得ることができます。
産業用の10kw以上の太陽光発電システムなら、設置から20年間は一定の単価で電気を買い取る仕組みです。
自身で太陽光発電システムの施工・管理を行わなくても、土地貸しをして事業者に管理してもらうこともできます。
ただし、敷地の面積が小さいと大きな売電価格を見込めないことも。
一度太陽光投資を始めたら、一定期間は他の活用方法は検討できない点もデメリットです。
メリット・デメリットを考えながら、太陽光事業として活用するのかを決めましょう。
⑩建て替えをする
自分で住む建物を建て替えるというのも活用方法の1つです。
空き家には住めないが、立地や敷地の条件は整っている場合におすすめします。
建て替えは空き家リノベーションと比べて費用は掛かりますが、建物の寿命が長いです。
空き家の状態によっては、リノベーションしても途中で建て替えが必要になるケースも。
結果的に建て替えを選んだ方がお得になることもあります。
住みたい年数や空き家の状態を考えて、リノベーションか建て替えかを検討しましょう。
まとめ
空き家は住宅として「住む・売る・貸す」以外にも、さまざまな活用方法があります。
最近需要が集まっているコワーキングスペースや民泊、空き家を壊して活用するコインパーキングや太陽光投資など、バリエーションも豊かです。
しかし、どれを選んでも有効的に活用できるわけではありません。
空き家の状態や立地に合わせた活用方法を選び、必要に応じてリフォーム・リノベーションを行うことが大切です。
空き家活用の実績の多い会社に相談し、適切な活用方法やリフォームの有無を検討してみてくださいね。
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