築50年の木造住宅リフォームに使える補助金と費用を抑える方法

築50年の木造住宅リフォームに使える補助金と費用を抑える方法

築50年の木造住宅のリフォームで使える補助金は数種類ありますので、改修工事の目的に合わせて有利な補助金を選ぶことが大切です。

寒さ暑さや耐震の不安の解決、屋根瓦の補修や外壁塗装、クロスや床材の貼り替え、住宅設備機器交換などの必要性が出ていると思います。それらの改修に補助金を利用し、費用を抑えるポイントを確認していきましょう。

 


ラムのポイント

築50年の木造住宅をリフォームする際には国の補助金が使えます。

壁や屋根の断熱改修の他、窓の断熱改修や高効率給湯機器への交換などが補助金の対象です。


 

Contents

 

築50年の住宅リフォームに使える補助金

築50年の住宅リフォームに使える補助金

築年数が長くなるにつれて住宅の劣化が進み様々な問題が出てきますが、それぞれの問題解決に適したリフォームの種類によって、使える補助金の種類が変わってきます。ご自宅で解決したいと思われている問題にはどのような補助金が使えるのか確認していきましょう。

断熱と子育てのしやすさが両方解決する子育てエコホーム支援事業

省エネ住宅にするリフォームへの国の補助金のひとつに子育てエコホーム支援事業が挙げられます。「子育て世帯」と「若者夫婦世帯」の補助額が優遇されるとはいえ、全世帯に向けて住宅の省エネ化を支援する事業です。

従って子育て中以外のご家族でも補助金を利用できます。特に長期優良住宅の認定を受ける場合には有利な支援事業です。

子育てエコホーム支援事業の申請期間

2024年3月中下旬~2024年12月31日
※予算が上限に達した時点で申請受付が終了します。

子育てエコホーム支援事業の申請方法

子育てエコホーム支援事業の申請は、この支援事業に登録している事業者が行います。従って施工を依頼する際に事業者に補助金を利用したい旨を告げ、事業者から求められる必要書類を提出するだけで、補助金を受けられます。

基本になる3種類の補助の対象

補助を受ける為の必須工事には3種類あります。

開口部の断熱改修

窓と玄関や勝手口など外部との出入口をするドアの断熱改修工事が対象です。窓の断熱改修の方法には、ガラス交換、内窓設置、はつり工法の外窓交換、カバー工法の外窓交換の4種類があります。

ドアの断熱改修の方法は、はつり工法のドア交換、又はカバー工法のドア交換です。断熱改修の方法と窓やドアの断熱性の高さ、サイズによって補助額が変わります。

外壁、屋根・天井または床の断熱改修

外気に触れる部分を断熱改修し、住宅全体の断熱性を上げる工事です。断熱材のグレードや量で変わる断熱性の高さ(熱貫流率)によって補助額が変わります。

エコ住宅設備の設置

太陽光発電を利用した給湯システムや水を節約する節水型トイレ、エネルギーの節約につながる高断熱浴槽や高効率給湯器を設置する工事です。

上記3つの工事のいずれかをした場合には、子育て対応改修、防災性向上改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置、リフォーム瑕疵保険等への加入などを組み合わせて補助金を申請できます。

補助額上限

補助額の上限は条件によって5段階に分けられています。

  • 現在お住まいの戸建て住宅をリフォームする 20万円
  • 現在お住まいの戸建て住宅をリフォームし、長期優良住宅の認定を受ける 30万円
  • 子育て世帯または若者夫婦世帯が現在お住まいの戸建て住宅をリフォームする 30万円
  • 子育て世帯または若者夫婦世帯が現在お住まいの戸建て住宅をリフォームし、長期優良住宅の認定を受ける 45万円
  • 子育て世帯または若者夫婦世帯が購入した中古住宅をリフォームする 60万円

※ 子育て世帯とは申請時点において、2005年4月2日以降に出生したお子様がいらっしゃるご家庭です。
※ 若者夫婦世帯とは 申請時点において、1983年4月2日以降にお生まれになった夫、又は妻のいるご夫婦です。

寒さ暑さを解決し快適な家にする先進的窓リノベ2024事業

断熱以外に子育てしやすい家にする改修もしたいという場合と長期優良住宅の認定を受ける場合には子育てエコホーム支援事業が向いていますが、断熱改修だけが目的の場合には、先進的窓リノベ2024事業が向いています。

補助金の上限が高いことと、開口部の断熱は他の断熱改修と比較して費用を抑えつつ高い断熱効果が得られるからです。

先進的窓リノベ2024事業の申請期間

2024年3月中下旬~2024年12月31日
※予算が上限に達した時点で申請受付が終了します。

先進的窓リノベ2024事業の申請方法

先進的窓リノベ2024事業の申請は、この支援事業に登録している事業者が行います。従って施工を依頼する際に補助金を利用したい旨を告げ、事業者から求められる必要書類を提出するだけで、補助金を受けられます。

先進的窓リノベ2024事業の補助額

5万円以上200万円までが対象となる補助額です。

窓やドアの断熱性の高さ(熱貫流率)工法の違いリフォームの種類、サイズによって補助率が変わります。最も補助率が高い対象工事はカバー工法の外窓交換です。

対象となる工事

対象工事は4種類あります。

  • ガラス交換 ガラスだけ断熱ガラスに交換する工事です。
  • 内窓設置 今ある窓の室内側に内窓を設け二重窓にする工事です。
  • カバー工法の外窓交換 壁に埋め込まれている窓枠にカバー工法専用の窓枠をかぶせ新しい窓を取り付ける工事です。
  • はつり工法の外窓交換 壁を壊して窓枠ごと窓を交換する工事です。
  • ドア交換 玄関、勝手口、テラスなど外部との出入りに使うドアを断熱ドアに交換する工事です。外窓交換と同じようにはつり工法とカバー工法があります。

給湯方法で住宅を省エネ化させる給湯省エネ2024事業

お風呂やキッチンで使うお湯に使われるガスや電気を節約できる高効率機器を導入することによって住宅を省エネ化することを支援する事業です。

給湯省エネ2024事業の申請期間

2024年3月中下旬~2024年12月31日
※予算が上限に達した時点で申請受付が終了します。

給湯省エネ2024事業の申請方法

給湯省エネ2024事業の申請は、この支援事業に登録している事業者が行います。従って施工を依頼する際に補助金を利用したい旨を告げ、事業者から求められる必要書類を提出するだけで、補助金を受けられます。

給湯省エネ2024事業の補助額

補助額には基本補助額と性能加算額が定められており、性能が高いほど補助率が上がります。

  • ヒートポンプ給湯器(エコキュート)基本補助額8万円・性能加算額最大5万円
  • ハイブリッド給湯器(エコキュート+エコジョーズ) 基本補助額10万円・性能加算額最大5万円
  • 家庭用燃料電池(エネファーム)基本補助額:18万円・性能加算額 2万円
  • 上記補助額は1台に対しての補助額で、戸建て住宅では2台、共同住宅では1台までが補助の対象です。

併用できる国の補助金

子育てエコホーム支援事業、先進的窓リノベ2024事業、給湯省エネ2024事業、賃貸集合給湯省エネ2024事業は窓のリフォームと給湯器交換を組み合わせるなど、どの支援事業も併せて補助金の申請ができます。

同じ個所に二重に補助を受けることはできませんが、お住まいの問題点に合わせていくつかの改修工事を組み合わせて、効率良く補助金を受けることができます。

 

ハウスリンクの施工実績

 

耐震性に不安がある場合は耐震補強リフォーム

築50年の木造住宅に耐震補強リフォーム

お住まいの住宅が築50年を超えている、または築50年を超える住宅を購入した場合には、早急に耐震診断と耐震改修をすることが大切です。

耐震補強リフォームへの補助金は、各自治体がそれぞれの基準を設けて実施しています。国からの補助金はありません。ただ、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築されていた旧耐震基準の建物に対しては、新耐震基準に適合させるリフォームをすると、所得税と固定資産税に特例措置が適用されます。

埼玉県の補助金の要件の詳細は自治体によって異なりますが、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築されていた旧耐震基準の建物が対象であることは共通しています。

埼玉県内のいくつかの自治体の要件を見ていきましょう。

入間市の耐震リフォームへの補助金

入間市では2種類の耐震リフォームへの補助を行っています。

木造住宅耐震診断補助制度

耐震リフォームを正確に行う為、木造住宅の耐震診断費用の一部が補助されます。

木造住宅耐震改修補助制度

木造住宅の耐震性を高める工事に対して、耐震補強の部分だけが補助されます。

要件

  • 昭和56年5月31日以前に着工された一戸建ての住宅又は兼用住宅
  • 在来軸組構法又は枠組壁工法(ツーバイフォー)によって建築されたもの
  • 階数が地上2階建て以下のもの
  • 過去に補助金を受けていないもの

耐震診断の補助の金額

耐震診断に要する費用の半額(限度額50,000円)

耐震改修の補助の金額

耐震改修工事に要する費用の23%(限度額200,000円)

入間市 木造住宅耐震診断・耐震改修・防災ベッド等補助制度について

川越市の耐震リフォームへの補助金

川越市では、川越市建築物耐震改修促進計画に基づき、旧耐震建築物における耐震診断・耐震改修の費用に対して一部が補助されます。

補助の対象となる建物

昭和56年5月31日以前に着工された在来工法・伝統的構法・枠組壁工法の2階建て以下の一戸建ての住宅、又は3階建て以上の木造以外の分譲マンションや賃貸共同住宅

耐震診断の補助額

  • 木造住宅 最大6万円
  • 木造以外の3階建て以上のマンションなど 最大100万円

耐震改修の補助額

  • 木造住宅 最大30万円
  • 木造以外の3階建て以上のマンションなど 最大300万円

川越市 旧耐震建築物の耐震診断・耐震改修補助制度

 

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築50年の木造住宅リフォームにかかる費用を抑えるポイント

築50年の木造住宅リフォームにかかる費用を抑えるポイント

築50年の住宅に発生していることの多い問題点には、外観や内装の見栄えが悪くなっている、キッチンや浴室の設備機器に不具合が出ている、間取りがライフスタイルに合わない、冬は寒く夏は暑い、耐震に不安があるといったことが挙げられます。

快適に暮らす為にはどれも解決したい問題点ですが、フルリフォームとなると予算が膨らみ過ぎないか不安になることと思います。予算内に収める為のポイントを確認していきましょう。

内装には定番素材を使う

内装に使うクロスには市場に多く出回っている定番タイプと高級志向のタイプがあります。定番はたくさんの色や柄が揃っているのでインテリアに合わせて選びやすいことと費用を抑えられる良さがあります。

また床材には無垢材のフローリングが人気ですが、樹種によって価格が大きく異なるため、予算を抑えたい場合には樹種選びも大切です。また場所によっては無垢材フローリングにこだわらず、複合フローリングやクッションフロアなどを選ぶことでも予算を抑えられます。

その他に、上張りと剥がして張りかえる方法による費用の違いがありますが、築50年の住宅の場合、下地の状態も劣化している可能性があります。下地も劣化している場合には、費用はかさみますが耐久性が高くなるので上張りではなく剥がして張りかえる方法が理想的です。

住宅設備機器の選び方にも注意

キッチンや浴室、洗面所、トイレなど水回りの住宅設備機器には何段階ものグレードがあり、オプションも非常に多い為、グレードの選び方で価格は大きく変わります。オプションのつけ方で100万円以上の差が出ることもあります。

そして多くの場合、オプションをつけていない標準仕様の製品であっても、十分に快適に使えます。カタログを見ていると高位機種に魅かれてしまいますが、予算とのバランスを考えながら選ぶことが大切です。

間取り変更は水回りの移動距離が長くなると費用がかさむ

暮らし始めてからの年数が長くなるにつれ家族の暮らし方や家族構成は変化し、暮らしやすい間取りもかわってきます。暮らしやすくするための間取り変更をする際、キッチンや浴室などの位置を移動させると、配管の工事も必要になり費用がかさみます。

例えば、壁付キッチンから対面キッチンにするリフォームや、浴室のサイズはそのままでバスタブのサイズを大きくするリフォームなどは、大きな移動を伴わないので予算がかさむ心配はありません。

一方、1階から2階にキッチンを移動させたり、浴室やトイレの位置を変更したりする場合には、移動距離が長くなるほど費用がかさみます。その為、リフォーム計画時に優先順位を決め、予算とのバランスを取りながらどこまで間取り変更が可能なのかということを十分に検討することが大切です。

築50年になる戸建て住宅をリフォームしたいけれど、どのようにすれば予算内に費用を収めて快適な家にできるのだろうかとお考えの際には、お気軽にご相談ください。

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